芦別岳(1726,5m)
〜山部自然公園旧道〜新道コースへのアプローチ〜 …濃霧と降雨の撤退編… 2007/9/17〜パート2・濃霧と降雨からのリベンジ編へ 2010/6/13〜パート3・本谷下降編へ |
【山行日】 | 2007年6月25日(月) | 【天候】 | 霧雨/雨 |
【地域】 | 夕張山地 | 【標高差】 | 約1337m(概算) |
【駐車場】 | 山部自然公園太陽の里内・ふれあいの家前駐車場に可。 | 【人員構成】 | 単独行動 |
【GPS】 | GPSログ図・カシミール3D 〜DAN杉本〜 | 【広域地図】 | |
【行程&タイム】 休憩時間含む | |||
登り時刻 | 場 所 | 下山時刻 | |
4:30↓ | ふれあいの家前駐車場 | ↑11:45 | |
4:42↓ | 旧道登山口 | ↑11:30 | |
6:25↓ | ユーフレ分岐 | ↑9:50 | |
7:30↓ | 夫婦岩分岐 | ↑9:15 | |
8:40↓ | 夫婦岩基部 | ↑8:45 | |
登り04:10 下り:03:00 【行動時間】約7時間10分(休憩含む) |
アプローチ! | |
山部自然公園ふれあいの家前駐車場 |
芦別岳は二度目の登山です。以前は新道コースを登っていたこともあり、今回はかなり長いハードな行程の旧道コースを登ってみた。前日のおやつ時に自宅を出発して夕方6時過ぎに登山口手前の駐車場で車中泊することに。 駐車場の概要は、国道38号線山部から19線道路を東進すると突き当りが「山部自然公園太陽の里」です。そこの「ふれあいの家」前にかなり広い駐車場があります。 車外はかなり蚊が多く、外でゆっくりはできそうもないので車内で簡単に夕食を済ませることにして午後8時には就寝する。 夜中にかなり強い雨が降ってきて目を覚ます。どうやら雨模様・・・「う〜んなんだかなぁ〜」 やっぱり登山は無理かなと思いながら、また床に就くもなかなか眠れず早朝3時には起きて準備だけはするが雲行きはかなり怪しい。 しばらくすると雨も少し止み、とにかく登れる所まで行くことにして早朝4時半頃に登山口に向けて出発する。 |
早朝の薄暗い林道を歩く | |
旧道登山口までの林道 |
薄暗い林道を約30分ほど歩くと旧道登山口に着くはずだ。
少なくとも事前に調べたガイドブックには確かに30分ほど歩くとあった。 それにしてもホントまだ暗いぞぉ〜。 |
登山口に到着! | |
旧道登山口 |
実際には薄暗い林道を約15分ほど歩くと旧道登山口に着いてしまった…早いのか遅いのかガイドブックが正しいのか、よ〜うわからん。
登山届けは駐車場の方の記帳箱で記帳しているが、何故か登山口にも同様の記帳箱がある…何故二つもあるんだろう?「わからん」 今日は何人登っているのか記帳ノートを見てみたが、予想通りまだ誰も登っていないようだ。 前日は一人、前々日は0人…殆ど週末以外は誰も登っていないようだった。 さすがに旧道コースは長い行程のせいか、敬遠されているようだった。 そんな事はさておいて、早速登り始めるがまだ森の中はまだ薄暗い。 |
いきなりユーフレ川! | |
ユーフレ川沿いを歩く |
周りの様子を伺い、時折笛を吹き流しながら黙々と歩くとやがてユーフレ川が左手に見えてきた。
前夜の雨にもかかわらず、沢は増水していないようで何とか歩けそうだし今のところ雨も降っていない。 左岸沿いを歩けば何とかなりそうだ。 |
ここは? | |
小滝 |
時々小滝が見られるので飽きることがない。
気持ちのいい沢筋だ。 しばらく沢の淵を歩くも時々かなり大きく高巻く箇所が3〜4箇所ほどある。 高巻かずに行ける沢に沿った古い道はロープ等で通行止めにしてある。 大袈裟に通行止めとは言っても、簡単に紐で道を塞いでいるだけなのだが… 過去に沢へ転落死亡事故も出ているとかで、所々高巻きの巻き道がつけられたのだろうと思う…素直にここはしっかり高巻かせてもらうことにした。 その後も川原歩き、山腹のトラバース、大小高巻きを繰り返しながらの歩きが多いので、変化に富んだ楽しい行程だ…人によっては嫌う道かもしれないが。 |
不動の滝に不動明王? | |
不動の滝 |
歩き始めて1時間45分ほどでユーフレ川の渡渉地点に着く。
増水していないので、浅瀬を選んで簡単に渡渉できます。 ここには「不動明王」が滝の左横にある小さな穴にひっそりと奉られていた。(行程&タイム表の右画像↑) この滝は通称「不動の滝」と言うらしい ここで、心を落ち着けてこれからの山行の無事を祈ってしっかり合掌…そして再び歩く。 |
三段の滝分岐 | |
三段の滝分岐標識 |
やがてしっかりとしたピンクテープが目印の「三段の滝」分岐標識があるところに着く。
もうすぐでユーフレ小屋分岐に着くようだ。 |
三段の滝! | |
三段の滝 |
歩いて間もなくすぐ左手に豪快な沢音を立てて「三段の滝」が見えてきた。
なかなか迫力があって見応えがある。 |
古びた梯子! | |
鉄製の梯子 |
そして滝を横目に見ながらしばらく歩くと今度は古びた鉄製の梯子が見えてきた。
たいした高さではないので、普通に登ることができます。 それにしてもこんなところに鉄製の梯子をよく運んできたものだ…ありがたく使わせていただきました。 |
眼前に豪快な滝が! | |
白竜の滝 |
梯子のあとは、今度は左手に細長い滝で「白竜の滝」が見えてくる。
なんと飽きさせないコースだろう。 |
夫婦沢分岐! | |
夫婦沢分岐標識 |
白竜の滝を見とれながら右折し、さらに歩くとすぐに夫婦沢分岐標識らしいところに出くわす。
右折せずに直進すると「ユーフレ小屋」に向かう道のようだ。 よく見るとこの分岐は、三段の滝分岐から沢伝いに歩けば最短距離でここまでこれるようだった。 しかし、滝を見ながら歩くことはできないので遠回りだったが、滝を見ながらのコースを歩いて正解だと思った。 それにしても全く人っ気の無い山道だ。 今のところ誰にも出会うことはない…どうやら最後まで一人歩きになりそう。 |
荒れた沢地に… | |
小さなスノーブリッジとヤチブキ |
夫婦沢分岐からは夫婦沢沿いの右岸沿いを歩くことになるが道が殆ど不明瞭、おまけにかなりガスってきて霧雨状態になってくる。
とにかく歩けるところまで歩くことにするが途中から藪が濃くなりだしてきて、やがて小さなスノーブリッジに遭遇した。 その手前には、「エゾノリュウキンカ」が登山者を和ませるかのようにひっそりと咲いていた。 |
夫婦沢! | |
夫婦沢の流れ |
夫婦沢沿いをしばらく歩くも一向に晴れる気配がしない。
ますますガスが濃くなり、目標物の槙柏山の岸壁すら見えず、周りの地形も読み取れなくなる…いよいよホワイトアウトになってきた。。 何度も地形図を見ながらコンパスをあてがうが、目標になるものが見えないのではどうにもならない。 歩いている方角が分かっているので、大丈夫なのだが〜あとは天気次第か。 |
枯れ沢に雪渓? | |
沢地に雪渓が現れる |
やがて沢が薄くなり枯れ沢状態になるも雪渓が見えてきて道が途絶える…しかもあちこちにシカ道だらけで迷わされてしまう。
ピンクテープだけは、寂しげにぶら下がっているだけだった。 そして霧雨がガスと雨に変わってきた。 このまま登っても一向に晴れる気配はない。 展望の利かない山歩きでは楽しみが半減するので、しばらく考えてカロリーメイトを摂りながら小休憩することにした。 そうこうしているうちに、雨が一段と降り始めてきたので、思い切って撤退することにした。 とりあえずここまで来たのでピークはあきらめて、今後行くことはありえないだろう夫婦岩基部方向に行けるだけ行くことにしてみた。 |
大雪渓もガスって見えず! | |
大雪渓を登る |
さすがに道は見えなくなり、やがて大雪渓が現れてくる。
雪渓により完全に道は途切れてしまう。 スプーンカット状の雪渓はあまり滑らずに登れるが、そのうち雪渓は途切れて今度は長大なガレ場にでる。 何度も足を摂られながらも、とにかく登り続けること数十分で巨大な岩峰が目の前に現れる〜かなり大きな岩峰でロッククライマーの聖域だった。。 どうやらこれが夫婦岩のようだ。 ここまできたら、あとは撤退で下山するだけ。 それにしても雨は一向に止む気配がない。 後で気づいたのだが、夫婦岩の写真を撮るのを忘れていたのだ…、「あぁ〜失敗してもうたぁ〜。」 |
無念にも止む無く撤退〜でも下界は・・・ | |
下界の方は晴れている |
そんなこんなで下山が決まると何とも足取りが軽くなるのが不思議だ。
自然と足早になってくるのが分かる。 下山途中から下界の方を見下ろすと雨は降っていないようだ。 全く皮肉なもんだ。 とにかく足早に同じ道のりを走るように下山していくも殆ど苦にならずにどんどん下る。 時折黒い物が蠢いているような気がする場面もあるが、殆どが枯れた大木の根っこだったりする。 、「あっ!熊だぁ〜」と勘違いもただの幻覚に過ぎないようだったと思うが、もしや本物も居たのかもしれない。 まぁ〜よくあることなのだけど… |
無事駐車場に戻る! | |
ふれあいの家前駐車場にたどり着く |
そんなこんなで走るように川原、トラバース、高巻きをしながら下り続けるとやがて雨の降っていない登山口に…時計を見るとすでに登りはじめて下山するまで約7時間ほど要したが、あまり疲れを感じさせない山行だった。
登山口から林道を歩いて駐車場に着くやいなや、ふと後ろを振り返ると山の中腹から上は雲に覆われていて芦別岳の山容が全く見えない。 結果〜撤退で正解だったようだ。 何だかんだいってもこの天気じゃホント登らなくて正解だった〜また機会があるときにでも来ようと思う。 山は逃げないしね((笑 太陽には逃げられても((爆 |