濃昼山道 パート3
〜往路は安瀬側入口から濃昼入口側へ 復路はR231経由で安瀬側入口へ〜




そして下山…
クリックすると「赤岩」の拡大画像が見られます
下山途中の赤岩展望

さぁ〜あとはこの峠から濃昼側入口へ下るだけ・・・
下りの途中から見る赤岩方向の展望は、この「濃昼山道」唯一の景色だった。
おそらく、一番の展望だったと思う。
珍しく、赤岩の岩盤向こうの海には船舶が航行しているのが小さく見える。

※ 左画像をクリックするとその拡大画像が表示されます。
送電線脇を交差!

下山方向
その景色を見下ろしながら、送電線脇の九十九折の山道をガンガン下る。
とにかく、下るだけ。
どこまでも…

送電線脇を平行に辿る道
そして送電線に沿って坂を下りきると、何やら標識らしきものが・・・見えてきて。
右に分岐が!

旧濃昼山道
やがて「旧濃昼山道」の標識がはっきりと確認できる場所まで下ってきた。。
この「旧濃昼山道」は、最初に見たあの「大沢」の沢沿いに繋がっているようで、かなり大回りに迂回しているようだ。
やはり、この標識の先には道など見えず、藪の中へと消えている。
気を取り直して、さぁ〜ここからは、再び緩やかな九十九折の下りが続き、その後は直線的な歩きやすい下りの道となる。
5番目?

水準点・84.5m
途中、5番目の「水準点・84.5m」を見つける。
これがどうやら最後の水準点のようだ。
ここでも記録写真だけを撮り、あとは、ひたすら下っていく。
あっ、見えてきた!

濃昼側山道入口手前の砂防ダム
下る方向前方に、「濃昼市街」がチラホラ見えてくるとやがて砂防ダムも見えてくる。
もうそこからは、濃昼側入口とは目と鼻の先。
数分で国道に出る事ができる。
ようやく!

砂防ダム下から山道入口標識
濃昼側入口にも安瀬側と同じように「旧濃昼山道入口」の標識が立てられている。
こちらの標識の方が、はっきりと分かりやすいように見える。
どうやら、一般的にはこちら側から登られる事が多いのだろう・・・全行程を歩く人は極少数で、峠までの往復に利用されているようだ。
濃昼側の国道!

濃昼側からの山道入口看板
国道231号線からも「濃昼山道案内」の大きな看板標識が立っていた。
国道に出る!

濃昼バス停
そして、濃昼側入口すぐ近くには、待合小屋のあるバス停(濃昼バス停)がある。
時間表を見ると、本当にダイヤが少ない。
このバスを利用して、縦走を考えるなら時間の下調べが必要だと思われる。
ここからは…

濃昼側・R231海岸線
さぁ〜今度は、山道ではなく、舗装道路を国道231号線の海岸線を安瀬側入口にあるマイカーまで戻らなければならない。
距離にして、5〜6kmだと思われる。
海岸線とはいえ、殆どがトンネルの中を歩くので気が重い。
最初のトンネル!

赤岩トンネル北側
すぐに赤岩トンネルに差し掛かり、いよいよ最初のトンネルを歩く事になる。
だが、この赤岩トンネルは割と短いので助かった。
短時間で通り抜けると、やはり当たり前に右手に海岸が。
次に!

太島内トンネル北側
海を右手に見ながら、二つ目の「太島内トンネル」を目指す。
振り向けば!

太島内2号トンネル
太島内トンネル正面に見て、後ろを振り返ると太島内2号トンネル新築工事が行われている。
どうやら最初に通った短いあの赤岩トンネルを飲み込むようにして、比較的長いトンネルができるようだ。
いいのか悪いのか、必要ないのではと自分にとっては複雑な気持ちだ。
いよいよ!

太島内トンネル
この復路唯一、一番長い太島内トンネルを通るが、かなり車両の排気ガスに巻かれそうで苦労しそう。
このトンネルの距離はなんと、2600mほどもあるのだ…長すぎるぜ!
トンネル内部では、排気ガスを吸わないように、終始タオルを口に当てて歩き通すことに。
「う〜ん」苦しいかも。
真っ暗!

太島内トンネル内

さぁ〜いざ出陣?
さすがにトンネル内は真っ暗。
歩いても歩いても見えてこないトンネル出口の明かり。
どのくらいの時間を歩いたのだろう。
やっぱり、排気ガスはキツかった。
おまけに、大型車が通過する際は、風圧で身体が道路側に吸い込まれるように引っ張られる。
う〜ん、とっても危ないかも…いや、危ないんです!
今はもう…

旧ルーラントンネルに続く旧道
そして何とか太島内トンネルを抜けたが、その先にはまだもう一つある。
その前に、右手海側には、今は廃道になっている旧ルーラントンネルに続く旧道があるのだが、現在は通行止めで柵越しにしか見えない状態だ。
このルーラントンネルの海岸線は、この辺一帯では「ルーラン伝説」の景勝地として有名なのだが、残念なことに完全に封鎖されてしまい、現在は沖からしか見る事ができなくなってしまったのだ。
最後のトンネル

滝の沢トンネル北側
佳境、そしていよいよ最後のトンネルだ。
ここも少し長いトンネルで、約1800mくらいあると思う。
ここでも、タオルのお世話になりながら、辛い歩きを強いられる。
時折襲われる大型車両の風圧にも負けじと、何とか無事に通過。
トンネルを抜けると・・・

海岸からの展望

ようやく、最後のトンネルを抜けると目と鼻の先には、安瀬側山道入口にある我がマイカーがある。

そういえば、まだ昼食を食べていなかったっけ。
せっかくなので、海岸線に降りて波打ち際の岩の上で、遅めの昼食をいただく。
波の音を聞きながら、ほお張るオニギリは涙が出るほど格別に美味かった。…ちょっと大袈裟か((笑
そして、物思いにふけりながら今日一日の山行を振り返っていた。

その後、海岸の波打ち際を後に、安瀬側入口に停めてあるマイカーへと歩き出し、今日の行程約16.2km・5時間30分の「濃昼山道」巡りに無事終止符を打つ。

あとは自宅へと海岸線をひた走り、CDから流れるテレサ・テンの曲「時の流れに身をまかせ」などを聴きながら、家路に着く。

今回初めて辿った「濃昼山道」巡り・・・峠付近で出会ったあの中高年の女性たち以外は、誰一人として出会うことがない静かな「古の山道」巡りだった。
またそのうち、いつかこの道を歩く機会があるのだろうか・・・


      
   
  
前のページへ戻る最初のページへ戻る

TOP HOME 山リストに戻る