芦別岳(1726,5m) 〜山部自然公園旧道〜新道コースへのアプローチ〜 リベンジ編Part 2 |
1453mピークからキレットへ | |
1457mピークから北尾根稜線上 |
1457mピークから1579mピークへの稜線上は、足元の道は僅かに見える程度で藪漕ぎが多かった。
左画像はその登山道なのだが、どうみても道なんて見えない。 藪を漕いでしっかり足元を見ながら歩かなければならない。 足をとられて転びそうになることもあるかもしれないので気をつけよう! |
地殻変動で山が切れてる? | |
崕山 |
右後方を振り向くと・・・んっ!地殻変動???
っな訳ないか! というのは冗談だけど、この山は崕山(キリギシ山)という山です。 この山固有の高山植物が咲いているのだが、何年か前から盗掘被害が頻繁に行われ入山規制をされてしまい登ることができない。 盗掘被害があって、固有種のキリギシソウなどが絶滅しかけたらしい・・・金儲けが目的なのか、情けない話だよ全く。 但し、地元で学習会を兼ねたモニター登山は行われている。 何度か応募したが人数制限による抽選のため、今まで当たった事が無い・・・「う〜ん、なんだかなぁ〜」 |
先はまだまだ・・・ | |
1579mピークから望む芦別岳 |
崕山を背後に、ようやく1579mピークに着くと、眼前に聳え立った芦別岳の鋭鋒に感動する・・・思わず「ヤッター」って叫びそうになる。
でもはっきり言って山頂までは、思っていた以上に遥か遠くにある。 何気なく時計を見るともうすでに12時を過ぎているし、タイムリミットの14時まで残り2時間もない((滝汗・・・ どう見ても此処からは、とても間に合いそうもないほど遥か彼方に見えるのだが、もう引き返せる距離ではないし余裕もない・・・とにかく先を歩くしかない。 それにしても遠すぎる((汗・・・ |
1579mピークから一気に・・・ | |
1579m下のコルから見上げる山頂方向 |
「う〜ん、行ってしまえ」と一気に1579mから最低コル(鞍部)まで下るが、かなりの落差なので登り返しがそれ以上にキツイ。
とにかく時間が無いので休まずに一気に登り返す・・・息も絶え絶え肩で呼吸するしかないほどキツイ。 見上げても見上げても、辿り着かないほど長く感じたが、以外にも時間的には早く登り返したように思う。 |
やっと通過! | |
ガスで見えないキレット |
先ほどまでガスが切れていたのに、あっという間に一面ガスで覆われる。
いよいよ核心部、今度は稜線の両側がスッパ切れた細尾根のキレットを通過しなければならない。 ガスが濃いので谷底までは良く見えないのが残念だが、落ちれば間違いなく天に召されるかも知れない。 とにかく一歩一歩慎重に且つ、早歩きで通過していく。 |
遥か向こうに・・・ | |
遥か向こうに山頂? |
キレットから少し登りきったところで、何となくガスの切れ目から山頂らしきものが見える。
先を歩くにつれ、どうやらニセピークのようだ。 このピークを超えると次第にガスが切れてきた。 やがて目の前には笹とハイマツに覆われた広大なお花畑の草原風景が広がっていた。 そしてその先には芦別岳の山頂が見えてくるが、次第に山頂付近はまたガスで覆われ始める。 |
もう少し・・・ | |
ヒグマの潜む笹の原 |
このお花畑の草原の中は見通しが良く効くので快適な歩きを楽しめるが、辺りはヒグマの色が濃い場所だった。
途中、真新しい掘り返しや、大量の糞があちこちに散乱しているので緊張を強いられる。 一瞬立ち止まって辺りを見回すが、少なくとも目に映る範囲ではヒグマは確認できない・・・とにかくこの場を足早に通り過ぎることだけに集中させて歩く。 そしていよいよ最後の登りになるが、ルートが2本に分かれていた。 ひとつは右側から回り込む比較的安全なコースだが遠回りになる・・・そのまま真っ直ぐだとかなり最短で登れるようだが、ほぼ直登で崖を這うように登らなければならない。 時間短縮のため迷わず最短で、安全に三点確保でかなり慎重に登る・・・但し、過去に転落死亡事故があったとの話を後で知ることに・・・。 |
ついに・・・ | |
芦別岳山頂 |
この直登の急傾斜の岩をよじ登ると、山頂が見えてくる・・・どうやらここが標高1726.9m「芦別岳山頂」のようです。
丁度時計は13時30分、登山口から休みなしで歩き続けて約6時間45分、タイムリミットに何とか間に合った・・・でも周りはガスの中、下界方向が何も見えない。 そして周囲の山々も殆ど見えないのは残念だった。 天気が良ければ、最高のロケーションなのだろう。 まぁ〜何とか無事に山頂に辿り着けただけでも内心「ホッ!」とした・・・長い登りの中で初めて30分ほどの休憩をすることにした。 山頂には自分以外に、急峻な岩から登ってきた1組のグループ(ロッククライマー)と同じコースを歩いてきたという単独行の人が居た。 山頂はかなり寒く、気温は8度ほどなので長居はできない。・・・単独の男性はすでに下山を開始 後は新道を利用して、3時間弱ほど下るだけなのだけど、まだまだ気を抜けない。 |
山頂付近 | |
登ってきた方向 |
寒さも相まって、そうこうしているうちに、そんなにゆっくりもしていられないので、簡単に記念撮影を済ませる。
先に下山した単独行の男性から遅れること15分、すぐに下山を開始する。 見ての通り、ガスで全く景色の無い下山である。 |
ただひたすらに・・・ | |
霊峰山 |
最初の通過地点の標高1570m「霊峰山」まで一気に下りたが全く周りが見えないし、後方を振り返っても芦別岳の山頂さえも見ることができなかった。
霊峰山からの景色も見てみたかったが、案の定ガスの中・・・仕方がないので休みもせずにまたひたすら次の通過地点「半面山」に向かって下る。 |
熊ノ沼 | |
幻想的な熊ノ沼 |
途中、霊峰山と半面山の間にある「熊ノ沼」が右手に見えてきた。
この「熊ノ沼」は、濃い霧で幻想的な雰囲気を漂わせていた。 |
知らない間に・・・ | |
薄暗くなりつつある登山道 |
熊ノ沼からさらに下ると標高1397m「半面山」があるのだが、濃いガスのため知らない間に通り過ぎてしまった。
とは言うものの、景色も見えないのに立ち止まっても意味を成さないし何もできないのだが・・・。 途中ダケカンバ帯あり、やがて見通しの聞かない森となる・・・とにかく薄暗い森から早く脱出せねば・・・ |
相変わらずガスの中・・・ | |
鶯谷分岐 |
急ぎ足でどんどん下ると今度は標高1114m「鶯谷」と書かれた標識のある場所に着く。
ここが覚太郎コース分岐地点で、登りに利用した旧道コースとの分岐だ。 山頂からこの鶯谷まで約1時間20分かかっているが、かなり早いペースで下っている。 |
少しずつガスが切れ始める・・・ | |
見晴台 |
通過地点の「見晴台」まで下って、この辺りからようやくガスが切れ始めてきた。
下りも休まず一気にここまできたのだが、かなり足が重くなってきた。 ここで小休止とも思ったが、辺りは闇になりつつあるので再び下山続行することにした。 9月の半ばも過ぎると、日没がかなり早い・・・時間的にはまだ16時少し前なのだが、森の中はかなり暗い。 う〜ん、持参のラテルネ(キャップライト)も有るが、使用するほどでもないかなぁ〜・・・ |
下界が・・・ | |
下界の田園風景 |
やがてガスが切れた頃、田園風景が目に飛び込んできた。
新道登山口までもう一分張りだ。 闇に包まれつつある登山道をひたすら下り続ける。 登山口が近いと分かると、何となく足が軽く感じるのが不思議・・・気持ちの持ちようなのだろう((笑 |
カメラも疲れが((笑・・・ | |
新道登山口手前 |
目と鼻の先に登山口が見えてきた。
安堵感が交錯する中、「ホッ!」とため息が漏れそう。 カメラを構えても疲れからなのか、手ブレ写真になっている((笑 |
下山完了なのだが・・・ | |
新道登山口 |
登山開始から約9時間35分でようやく新道登山口に無事に到着。
時計は、すでに午後4時半過ぎを指していた・・・何とか暗闇のなかを歩かずに済んだ。 ところが、マイカーまではここから10分ほど歩いたところにある「ふれあいの家」前駐車場までさらに歩かなくてはならない。 最後の歩きは舗装道路・・・これが山道を歩いた後だと妙に違和感があって歩きにくいし、キツイ((笑 まぁ〜10分程度なので苦にはならないかぁ〜。 追記・・・今回の芦別岳旧道〜新道縦走は、長い山道を歩かなくてはならないが、この山の本当の良さを知るには一番のお勧めのコースです。 という事で、16時40分マイカーに到着しました・・・本当の意味でこれで下山完了となり、久々に充実した一日でもありました。 そういえば、夫婦沢付近であったおじさんの軽自動車がまだ登山口に置いてあった・・・まだ下山していないのだろうか? 引き返さずにそのまま登り続けたのかもしれないが、すでにもう16時30分を回っていて山の中は暗いはずだ。 何事も無く無事に下山していることを祈るばかりだった。 |
芦別岳旧道〜新道からの風景
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