カ 行
頭、足、腹、背と同様に、山の形を体にたとえて表現した例である。
頭に当たる山頂直下の平坦地をさす。
滑落 足を滑らせて、谷に落ちてしまうこと。
釜滝 壷のように深くえぐられた丸い淵をいう。
カール 圏谷と訳すドイツ語で、過去に存在した氷河の名残。稜線近くの山頂部にあたる氷河塊が、自身の重みでゆっくり流れ下って、山の斜面をえぐり、まるでスプーンでかいた跡のような円形で窪んだ雪渓が残るような谷。代表的なのは幌尻岳の七つ沼カール、カムイエクウチカウシ山の八ノ沢カールなど。
カットステップ 氷や雪の斜面にピッケルなどで足場を刻むこと。
ガレ場 山腹や稜線がひどく崩壊したところの総称で、岩、小石がゴロゴロところがっている場所で、ガラ場ともいう。
ガレているところは、落石、滑落が多いので油断禁物。
岩稜 岩石地の尾根・稜線のことで、カンテとも言う。
キックステップ 雪の斜面などに靴のつま先や踵を蹴り込んで滑らないように歩くこと。
キレット 尾根筋の岩稜が深く切れ落ちたところで、キレト(切戸)ともいう
草着き 山の高みの岩場上にある草地で、登攀を中断してひと息つきたくなるポイント。ホッとしてしまうせいか、じつはスリップして転 倒しやすい場所でもあるので要注意。
鎖場 岩場、岩峰、岩稜のある一般登山道には、安全のために鉄製のクサリや登山ロープなどが設置されている。
クラスト 雪の表面が凍結していて中は柔らかい状態のこと。
グリセード 雪渓を靴とピッケルを使って上手に滑り降りる高度な技術。
ケルン 積み石、記念石塚の英誤訳。登頂の記念や、山岳信仰上、あるいは迷いやすいという理由で、山頂近くの平坦な露岩帯に、ピラミッド型に積み上げられた石が並び、登山者のよき指導標となっている。
クレバス 氷河にできる割れ目の事。
源頭部 沢の奥まったドンヅマリ、最奥部のこと。谷頭部は同意尾語。
グラード 岩稜を意味するドイツ語。穂高岳のザイテングラートとは、岩の測稜(主稜線の側面に延びる支稜のこと)を意味している。
コッフェル 山用の鍋。
行動食 登山の行動中に食べる簡単な食事のこと。
コル 山と山の間の尾根が一番低くなっている総称で鞍部ともいう。
コブ たんこぶの如く、ちょこんと突き出た尾根筋の小さな突起をいう。
小さな岩峰を指す場合もある。
ゴルジュ ノドの意のフランス語でV字型のように川幅が狭くなり、両岸が高く聳えているところ。
沢筋の両岸が岩壁でせばまったところをいう。背戸、廊下ともいう。



        
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