|
国道から林道へ |
郡別林道入口
|
早朝の3時頃に出発する予定が、いつもの事ながら前夜は寝付けずについつい寝坊してしまった。
結局4時に自宅を出発し、国道231号線の海岸線を留萌方面へ北上する事約2時間、浜益町郡別の郡別川沿い林道入口に着く。
林道の標識などはまるで無く、林道入口を捜すのに少し戸惑ったが何とか見つけることができた。
目印になるのは[浜益斎場]の看板だけだった。
今回のこの郡別岳は初めて登る山なので、少し緊張気味。。
何日も前から情報を収集して、前日ギリギリまで地図を見ながらシミュレーションしていた。
日帰り登山ではあるが、時間があれば奥徳富岳経由も視野に入れていた。
となると、総行程10時間越えは覚悟しなければならないが、果たして何処まで歩けるかは時間との勝負となりそう。
|
|
覚悟はしていたが… |
車デポ地点 |
国道231号線から林道入口へ入り、車の走行距離にして約3キロ地点で残雪に阻まれてストップ、ここが車のデポ地点となった。
「もう少し先まで行ければいいのになぁ〜」とは言うもののある程度覚悟はしていた。
すでに、3台ほどの車が駐車していた。
車と車の間に、一張りのテントが設営されている。
テントの中には、何やら人の気配がする…いやっ、確かに居た。
テント入口付近に、昨夜から飲み続けたのだろうか…
ポリ袋に入った缶ビールの空き缶がいっぱい。
果たして今日、登るのだろうか?
あれだけ飲んだら無理だと思うが余計お節介だろうなぁ〜。
初めての山だが、先行者が居るらしいので少しは気が紛れそうだ。
でも慎重に行動せねば…そして6時05分に車デポ地点から出発した。
|
|
春の清流は寒々として… |
郡別川と林道 |
最初の林道歩きは、左手に郡別川の清流を見ながら、残雪に埋もれた林道をただひたすら単調に歩く。
先行者が居るはずなのに、何故かトレースがはっきりしない。
僅かながらの薄っすらとしたトレースがあるだけなのだ。
トレース泥棒するつもりはないので、しっかりと見極めて行動しよう。
単独行なので、先ではどんな事が起きても一人で対処しなければならないというリスクを背負っている。
本来なら、お互い助け合える複数行動が一番なのだけれど…
|
|
雪に埋もれていた… |
林道ゲート
|
デポ地点から約20分歩くと、やがてゲートに差し掛かる。
せめて、「ここまで車が入れればなぁ〜」と怠け心に魔が差した。
そんな事では、いけないと思いつつ…
ゲートは高さ1mほど雪で埋もれ、、朝の陽光を浴びていた。
なんて寂しげな光景なのだろうと思った。
いちいちそんな事考えていられる訳もないので、たたひたすら単調な林道を歩き続ける。
|
|
もうすぐ終点? |
群青橋 |
やがて、左手に折れると群青橋が見えてくる…確か群青橋だったと思う。
今度は郡別川は右手に見えて、この先もまだ林道が続いている。
歩き始めからなのだが、相変わらず雪道を歩くとズボッと穴が開き、足を取られて難儀する。
この時期なら当然の事なので仕方が無い。
ワカンを履くほどでもないので、我慢しながらの歩きだ。
|
|
春近し… |
郡別川上流 |
橋の上から何気なく、郡別川上流付近を見ると雪解けが進む春ならではの光景に心を和ませる。
そんな思いも束の間、先が長いので急ぎ足で歩き始める。
|
|
|
最初の… |
砂防ダム堰堤 |
そして、次に砂防ダム堰堤が右手に見えてくる。
まだまだ続く林道、我慢我慢。
|
|
|
危険!? |
雪崩跡 |
今度は、雪崩のデブリ(崩壊地)に出くわす。
林道が、左手崖からの雪崩の雪で完全に埋め尽くされている。
長さは約20m〜30mくらいだろうか。
車ではないので簡単に通れるが、その先にも雪崩そうな崖斜面が数箇所見られる。
念には念を入れて、慎重に崩壊地を乗っ越して渡る。
|
|
|
振り返ると右手は急斜面の沢… |
林道終点付近を振り返る |
林道を歩き続ける事2時間弱、ようやく林道終点のようだ。
その先には、郡別川支流を渡らねばならない。
果たして、渡渉地点の状況はどうだろう。
|
|
|
雪に覆われて… |
郡別川支流渡渉地点 |
どうやら郡別川支流渡渉地点は雪に埋もれていた。。
所々パックリと開いて、川の水が流れているのが見える。
かなりの水量だ。
渡渉地点は、薄いスノーブリッジ状態なので慎重に渡る。
|
|
|
いきなり急斜面… |
渡渉後の急登場所 |
渡渉直後、いきなり急斜面の直登だ。
どこまでも続く急斜面も、やがて緩やかな広い尾根上に出てくる。
あとは、なだらかな尾根上の疎林帯の中を黙々と歩き続ける。
ルート上には、数十メートルごとに目印となるピンクテープや赤テープが樹木に縛り付けられている。
気持ち的に余裕が持てて、ありがたい…でも基本は地形図の読図だという事を肝に銘じる。
|
|
|
前方に見えるのは… |
雪煙舞う幌天狗(1222.4m)
|
やがて、歩いていく方向の左寄り上部には、雪煙舞う幌天狗(1222.4m)が見えてくる。
天気は快晴だが、山頂付近はかなりの強風のように見える。
|
|
|
遥か彼方に…! |
遠くに郡別岳
|
さらに先へと進む。
やがて遥か彼方前方に幌天狗の稜線右の延長上に続くように郡別岳が見え隠れしてくる。
|
|
|
届きそうで… |
C609m付近から望む郡別岳鋭鋒
|
次第に疎林も途切れて、広いなだらかな緩斜面の尾根に出る。
付近で一番高い場所が、C609m地点だ。
ここから望む、郡別岳はもうすぐその先のように近く感じられる。
でも、見た目とは裏腹に、「まだまだ先なんだよなぁ〜。」
|
|
|