コイカクシュサツナイ岳〜ヤオロマップ岳〜1839峰
 (1721m〜1794.3m〜1842m)
〜コイカクシュサツナイ沢・夏尾根コース〜

第一日目

【山行日】 2006年8月21日(月)〜8月23日(水)
 天気:21日〜快晴のち霧雨 22日〜晴れのち霧雨/雨 23日〜雨/霧雨のち曇り
【コース&タイム】
※休憩時間含む
1日目・・・・・
札内ヒュッテ(7:00)〜登山開始→コイカクシュサツナイ岳登山口(7:10)→
二段砂防ダム(7:55)→上二股(11:00)→1305mテン場(14:30)→コイカクシュサツナイ岳夏尾根頭(16:00)〜テント泊(B.C)      【行動時間】1日目〜約9時間

2日目・・・・・
コイカクシュサツナイ岳夏尾根頭(B.C)(6:00)→コイカクシュサツナイ岳山頂(6:15)→ヤオロマップの窓(8:00)→ ヤオロマップ岳山頂(10:00)→1781ピーク地点(10:40)→1839峰肩(13:00)ここで撤退ヤオロマップ岳山頂(15:00)→コイカクシュサツナイ岳夏尾根頭(17:30)〜テント泊(B.C)        【行動時間】2日目〜約11時間30分

3日目・・・・・
コイカクシュサツナイ岳夏尾根頭(B.C)(4:30)→1305mテン場(5:30)→上二股(8:00)→二段砂防ダム(10:00)→コイカクシュサツナイ岳登山口(10:30)→札内ヒュッテ(10:45)〜下山完了                    【行動時間】3日目〜約6時間15分
【地域】日高の山〜中日高 【標高差】※獲得標高差約2400m
【駐車場】コイカクシュサツナイ岳登山口手前300mのトンネル脇の札内ヒュッテ前に駐車場あり 【メンバー】4名パーティー行動
【GPS】GPS軌跡ログ 【地図】国土地理院 札内川上流・ヤオロマップ岳の各2.5万分1

http://www.hanabatakebokujo.com/
アプローチ! 
平山
札内川ヒュッテ・リュウタン湖荘前駐車場

札幌から自分を含めて4名を乗せ前夜の午後9時過ぎに、日勝峠経由で芽室町の道道55号線を通り中札内村へと向かう。

中札内村といえば、タレント田中義剛の花畑牧場が全国的に有名ですよね・・・まだ行った事はないんですけども((爆

話は戻して・・・翌日、登山当日夜中の2時くらいに中札内道の駅に着いて朝の5時まで車中で仮眠し、その後ピョウタンの滝を右手に素通りして登山口のある札内川ヒュッテへと走る。
コイカクシュサツナイ沢の様子を確かめ、大丈夫と判断し身支度を済ませて登山届けに記帳し、朝7時にヒュッテを出発。

※ 駐車場は札内川ヒュッテ脇に数台駐車可能で、道路を挟んで反対側にも十数台駐車可能ですよ。トイレは、ヒュッテ内にあります。

追記・・・山行記内のコイカクシュサツナイ→コイカクと略させていただきます。
トンネル通過後・・・。
から
橋の上からコイカクシュサツナイ岳遠望
札内川ヒュッテを出発することすぐに、距離にして200mくらいのトンネルがあります。
トンネルを抜けるとすぐにコイカク沢の上に架かる橋を歩き、右手には札内川本流、左手に支流のコイカク沢が見えてきます。
前日の雨を心配したが、思ったより穏やかな流れで増水はしていないようだ。

※ 今回の仲間のうち、1839峰を踏んでいるのは自分だけで、あとの3名は未踏です。 どこまで行けるかは誰にも予想できないし、多分キツイかもしれない・・・

すでに私たちの前を歩いている単独の若い青年が沢登りスタイルで先を歩いていました。後に分かった事ですが詳しい事は後半で・・・
登山口はここから!
比麻奈山と
コイカクシュサツナイ岳登山口付近からの遠望
ヒュッテ前駐車場から歩く事10分程で、本来のコイカク岳登山口があります。
そこから歩いてすぐに、コイカク沢の広い川原に出ます。

天気も快晴で、さっきまでの霧が嘘のように晴れ渡りました。
最高の出だしに登行意欲も満開ムード・・・後に雨に祟られるとは思いもせずに。。
荒れた沢沿い!
比麻良山の
数年前の沢の様子(過去画像)
以前に登った時のコイカク沢の様子です。
こんな風に、流木や倒木が散乱していて歩きにくかった記憶があります。
今回は、邪魔な流木もかなり少なく、そして水量といい流れといい、かなり歩きやすい沢に変化していたのには驚きでした。 この沢は、毎年流れる川の位置や形がかなり変化するようです。
最初は広々とした沢歩き・・・
日帰りの
コイカクシュサツナイ沢
最初の渡渉地点は、水量も少なく深くても膝くらいです。
真夏の暑さも忘れるくらい気持ちよく沢歩きができました。

皆それぞれ重装備なので、転ばないように気をつけて歩いています。

今日の沢は、雨の日などは最悪の流れで濁流と化するとは思えないくらい穏やかな沢でした。
ダムの脇を・・・
往復
二段砂防ダム
途中、二段砂防ダムが眼前と立ちはだかって見えてきます。
かなり大きな砂防ダムで、直登はできないので今回は右岸側の巻き道を使い高巻いていきます。
再びダム上の川原に出てビックリ、川の水が殆んど無く左岸沿いの方に少しあるだけです。
以前はかなり大きな川幅だった・・・だから今回はかなり歩きやすい。
やがて函が現れる・・・
縦走
一番目の函(過去画像)
しばらく沢を歩くと、程なく最初の函が見えてきます。

画像は以前のものですが、今回のこの函は、さほどキツイ流れでもなく深さも股下くらいのようであったが、無理をせずに右岸沿いの巻き道を高巻いていきました。


すぐに二番目の函が・・・
登山を
二番目の函(過去画像)
やがて今度は、二番目の函が見えてきます。

これも以前の画像です。
深さもかなりありそうで、腰くらいはあるのではなかろうか。
ここは、右岸の崖をへづって難なく渡り終えます。と言っても壁に伝って歩くので恐怖心はあるかもしれないね。

※ 右岸・左岸とは、上流から下流を見て右側なら右岸、左なら左岸と言います。
ようやく上二股が・・・
縦走
上二股付近
しばらく水量の少ない沢を歩く事、小休止を含めて3時間弱で上二股の到着です・・・やっぱりこの辺りも、以前とは様相が変わっていたのには驚きだった。
普通は、休まずに歩けば2時間ほどで着くところです。
初めての人も居るので、かなりスローペースで歩いていたようだ。
おかげで、おしゃべりをしながらの沢歩きになったので単独では味わえない楽しい沢歩きになりました。

上二股で15分ほど休憩し、沢靴から登山靴に履き替えて濡れた沢靴は重くて荷物になるので木にぶら下げる。
この辺りは、キャンプも可能だが熊の出没もまれにあるらしい・・・正直大人数ならともかく、とても泊まる気にはならないと思う。
これからのキツイ急登を前に、気合いを入れる。
山に向かってやや右側の笹薮を漕いで歩くとすぐに尾根に取りつく事ができます。
初めてだと、迷いやすいので気をつけて取り付く必要があります。
1305mテン場・・・
登山を
1305mテン場付近から
上二股から尾根に取り付き、しばらく見通しのつかない深い笹薮の中を薮漕ぎ状態で登ります。

やがて傾斜が急になり、登れども登れども先の見えないキツイ急登が続いている。
大袈裟ではないくらいキツイ急登です。
ある情報では、尾根の取り付きから標高差1000m位を30度越えの斜度を登るのだそうです。
キツイのは当然、ザックの重さ27キロは堪えます・・・笑い事では済まされないんだわ((爆
まさに、這いつくばっての登行です。
ダブルストックに、木々や根っこに掴みながらの悪戦苦闘の登りです。
さすがに、みんな堪えているようだが、黙々と登り続ける事2時間30分ほどで1305mテン場に到着。
やや平で広いスペースがあり、テントも張ることが可能な場所です。
目的のテン場までは、まだまだ先・・・頑張らねばと思いつつも気持ちだけは付いていくが、足が付いていかないんだわ((爆。。
ベースキャンプ・・・
登山を
コイカクシュサツナイ岳夏尾根頭のテン場(翌日早朝の画像)
何とかキツイ登りに耐えながら登ると、やがて右側にはスッパ切れた崖になり高度感が増す・・・落ちれば間違いなく命はないであろうと思うほど切り立った崖尾根である。

やがて登山道も岩が多くなり、足と手を駆使しながら這うように登る。
登山口から歩く事、約9時間(PM16時)・・・ようやく今日の目的地コイカクシュサツナイ岳夏尾根頭のテン場に辿り着く。
この時すでに、霧雨状態で周りはよく見えず、夕焼けは拝む事はできなかった・・・残念(T_T)。
それにしても、薮蚊の大群には参った。ズボンの上から服の上から容赦なく刺してくる・・・すかさずテントを張りみんな潜り込む。
疲れもあり、しばらく晩飯どころではないようで、みんな少しの間横になっていた・・・その後晩飯を軽く食べて午後7時には全員就寝となりました。

キジ撃ちで、夜中に目を覚まし外へ出てみると・・・なんと霧雨も止み雲ひとつ無い快晴に変わっていた。山の中腹は雲海・・・見上げるとはっきり見える天の川に満天の星空。まるでプラネタリウムのようだった・・・時折流星が見られる天体ショーのオマケ付きだ。
それにしても、まだ夏だというのに山の気温は低い・・・この時間で15度ほどだった。
そして、やっぱりバルブつきのカメラを持ってくればよかった〜としみじみ思った真夜中の星空だった。。
いよいよ明日は、「2回めの1839峰だ」と思いを胸にまた就寝についた。

追記・・・テン場〜テントを張る場所の意味。天場とも書く。 
キジ撃ち〜山中のトイレのない場所で用をたすことを俗に「きじをうつ」という。猟師がキジを撃つときの姿に似ているから。派生語に【大きじ】【小きじ】【からきじ】【きじ場】【きじ紙】【きじ心】などがある。からきじはおなら。キジ場を【猟場】ともいう。キジ心は便意をもよおすこと。「いかん、きじごころが高まってきた」などと使う。きじうちは男性が使い、女性は「お花を摘む」という。


NEXT〜第二日目へ続く
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