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始めの一歩… |
最終民家へ歩く…
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今日の山行は、HYML仲間の総勢3名で夕張の里山、鬼首山へ登る予定。
札幌を出発した時は、氷点下4度で曇りがちだったが、夕張に着くまでにだんだんと気温が下がって氷点下14度になる。
しかし、天候は徐々に良くなり、現地へ着いた時には雲ひとつ無い快晴無風となったのは嬉しい。
現地へ着くまでの途中の車窓といえば、幻想的な朝霧に溜め息がつくほどでとても綺麗だった。
そして最終民家手前の橋の夕張川からは、川霧が立ち、凛とした静けさが幻想的な世界をかもし出していた。
登山口となる夕張の沼ノ沢三部の最終民家辺りに着いたのは、8時20分過ぎ。
始めの一歩は、たった一軒の最終民家に向って歩き出す。
民家とは言っても、農家である。
ここの畑を横断しなければならないことから、Yちゃんが農家宅へ断りの挨拶に寄る。
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横切る… |
畑を歩く |
その後、農家の畑を横切って雪に埋もれた林道へと向う。
朝の陽光を背に浴びながらのスタートだ。
かなり寒いはずなのに、全くその寒さっを感じさせないほどの力強い朝陽だ。
お天道様は、やっぱり有難いとつくづく思うのは私だけだろうか…
「そんな事はないよなぁ〜」・・・
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此処から… |
林道から尾根取付き |
ラッセル気味に畑を横切り、程なく進むと林道にぶつかり、左手に曲がって登るとすぐに尾根取付きとなる。
いきなり急登を強いられるが、この時期はどこも条件は同じだろう。
「わっせ、わっせ」と呼吸を整えながらスノーシューで登る。
あくまでも交代しながらのラッセルだ。
この急登で思うことは、私のスノーシューはアルミパイプ製のいわゆる平地向けで、急登には向かないタイプのものだと改めて知ったことだ。
他の二人は、プラ製スノーシューで登攀向きのようだ。
とにかく踏ん張りが利かないこのスノーシューに最後まで手こずったのは否めない。
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尾根伝いに… |
痩せ尾根
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尾根伝いに登るのだが、痩せ尾根ありの急登が何処までも続くが危険な箇所は見当たらない。
古ぼけたピンクテープが所々にくくりつけてあるが結局山頂まで付いていた。
ということは、夏道があるのかそれとも冬用に付けられていたものかは定かではない。
登攀路もだんだんと深雪になり、スノーシューでさえ埋まるほどの膝上までの箇所も出てくる。
こうなると、雪面を這い蹲るように一歩一歩確実に進むしかない。
とにかく、難儀した・・・少なくとも私のスノーシューではだけど。
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振り返れば… |
沼ノ沢の街並みと夕張岳方向 |
やがて辺りに見晴らしが効いてくる頃、振り返ると沼ノ沢の街並みが見えてくる。
遠くには夕張岳も見える。
さらに先へ歩くと、右手に顕著な頂が見えるが、鬼首山ではない。
630mの無名峰で、こちらの山のほうが登行意欲が湧きそうな山だ。
そして、まもなくCo520mコルに差し掛かる。
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コルから… |
最後の登り |
コルからは、左手に曲がるように登るが、肝心の鬼首山はまだ見えない。
おそらくこれが最後の尾根登りだろう。
深雪に足をとられながらも、何とか登っていく。
この最後の尾根は、山頂に向って左側が崖となっていて、やや雪庇が迫り出している。
この時期、まだ未発達だったので問題はないが、その後の雪庇には要注意だ。
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最後は… |
鬼首山山頂 |
そして最後の登りを終える頃、右に回りこむように登ると待望の鬼首山山頂に辿り着く。
三角点は雪に埋もれているが、掘り起こせば頭だけが辛うじて見えた。
銅版か?、ブリキか?分からないが、しっかりと標識が樹木にくくり付けてあった。
しかも、確かに鬼首山と・・・書かれていた。
話によると、本来は紅葉山との説もある。
やや潅木に遮られて見通しはけっしていいとは言い切れないが、山頂から望む夕張岳もひとしお感慨深いものだった。
山頂で立ったまま、簡単に昼食を済ませるとすぐに下山開始・・・
時折、転んで尻滑りしながらも、あっという間に下山する。
ところで、この鬼首山の由来はいったい何なのだろう?
Yちゃん曰く、名前の由来は「その昔、夕張岳に住んでいた鬼が悪さをし、怒った夕張岳に飛ばされて山になった」と広報に載っていたそうな・・・
それにしてもマイナーなこの山、けっして侮れない山だったと思う。
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