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出発としますか・・・ |
笹被りの林道
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いつもの某駐車場に前夜8時30分頃HYML仲間Gさん、Yさん、紅一点のKさん、そして自分含めて4人と待ち合わせ、札幌を出発、一路浦河へと車を走らせる。
鵡川過ぎたあたりから、車中は酒を飲まない私以外は宴会モード突入となる。
やがて、夜中の12時過ぎに浦河に着くと、屋根つきの超?豪華なこじんまりとした某別荘に宿泊、いや野宿の豪華版かな((笑
早朝早く某別荘を出て、野塚トンネル経由で一路広尾町へと向かい、楽古川林道を走り、笹被りの林道手前の広場に到着する。
いよいよ笹被りの林道から出発。
本日の沢は、十勝岳B沢遡行から十勝岳山頂、そしてA沢下降という行程だ。
さぁ〜今回の沢は、どんな遡行となるやら・・・
う〜ん、この緊張感がたまらない。
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林道は何処まで・・・… |
廃道化している林道 |
沢の入渓地点までの間、林道沿いを歩くも、笹被りとフキ畑のブッシュに覆われ廃道化しつつあるようだ。
まぁ〜沢登りには付きもので、いつもの事だろう。
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いよいよ… |
渡渉地点 |
やがて林道から広場通過し、最初の渡渉地点に出る。
渡渉地点=入渓地点と言うところかな。
早速、渡渉する。
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天気は良好! |
読図中のメンバー
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入渓してしばらくゴーロ帯を歩き、途中で読図のため一度休憩する。
今日の天気はすこぶる良好だ。
遡行意欲をそそられるほどの好天気。
少しだけ緊張気味なのは、私だけなのか?
まぁ〜何とかなるだろう。
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倒木多し・・・ |
Co575m分岐左股・通称B沢 |
スタートしてから約1時間30分過ぎ、標高575m二股分岐の左股のB沢を往く。
最初のうちは、倒木があちこちに横倒しに散乱していた。
やがて滑床の滝や小滝が連続する。
このルートは、誰もが始めて遡行するという。
後に、Gさんが一度遡行している事が判明。
過去の沢遡行の記憶が曖昧で、忘却の彼方と言わんばかりらしい。
それだけ、遡行回数が多いのだろう。
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崖??? |
10mの滝 |
しばらくすると、突然目の前に垂直に立ちはだかる「F1・10mの大滝」が・・・「いきなりかよぉ〜〜」((笑
皆、しばらく見とれていたが、さぁ〜どうやって料理しようか考えているようだ。
巻き道や高巻きができそうな箇所を探してみたが、どこも微妙な感じだ。
さぁ〜どうしよう・・・と言ってる間に、Yさんが果敢に垂直に近い壁の左側を直登。
流石、Yさんベテランの領域、「カッコよすぎないかい」((笑
その後、Yさんのザイル確保で、私を含めて残りの3人は無事登攀する事ができた。
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スライダー… |
滑滝 |
10mの滝を過ぎると今度は、またもや茶褐色の綺麗な滑滝が連続する。
意外にもさほど滑らずに登りきる。
いつ見ても、滑床の流れはウットリするほど綺麗だ。
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一気に… |
滝の右岸側を直登 |
Co640m付近の「F2・10mの滝」は、右岸(左側)を直登。
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果敢… |
ゴルジュを直登する山ちゃん |
怒涛のごとく、次々と現れる滝の連続に「またかよ」・・・と嬉しい悲鳴を抑えるのに必死だった。((笑
次は、Co680mに「F3・樋状の10mの滝」が続き、左側を巻く。
またすぐに今度は、左が2m、右側が1mほどのチムニー状のゴルジュの滝が現れる。
果敢にも、Yさんは全身に滝のシャワーを浴びながら直登する。
いわゆる、「シャワークライミング」だ。
他の2人は右岸側、私は左岸側を巻いて登る。
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またも… |
Co720m2段の滝出現 |
次は、Co720mの「F4・10mの滝」F4・2段10mの滝となる。
ここは、ホールド・スタンスがイマイチ微妙で直登できそうもない・・・
2段の滝上のもう一つの滝も直登不能とみて、まとめて右岸を大きく高巻いた。
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連続だぁ〜 |
Co750mの滝 |
次に、Co750mの「F5・10mの扇状の滝」が現れた。
まるで、レースのカーテンを広げた優雅な流れに見とれてしまうほど綺麗だった。
ここは皆、左から難なく直登していく。
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難所? |
Yさんがセミになった場所 |
またも、続く滝滝滝・・・
2回目の難関、Co770mの「F6・10mの滝」が現れる。
ここは、何となく右岸側を直登できそうだが、皆しばらく躊躇する。
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何とか・・・ |
ザイルで確保
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トップのYさんが、またも果敢に右岸から直登を試みるが、途中でかなり手間取っている。
どうやら、セミ状態になっている模様。
その間、自分は右岸側草付き場の方から直登気味に微妙なトラバースを試み、何とか上部に取り付いた。
その後直ぐに、ganさんをこの微妙なトラバース箇所でお助けロープならぬスリングで引き上げる。
Yさんが助けを待っているので、すぐさま、ganさんがザイルを出し、自分は人間ビレイとなり確保する。
その後、Kさんもザイルで確保し、何とか全員無事に乗り越える。
「フゥ〜」と安堵の溜め息が漏れそう。
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最大の難所… |
Co840mオーバーハング気味の約20m大滝
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いよいよ最大の核心部、Co840mの「F7・20mの滝」が行く手を阻むかのように眼前に出現。
度肝を抜かれるとは、少し大袈裟か?
ここで、またもやYさんが先行して登りはじめた。
ルンゼ状の草付きか、水流を突破しながら登るかの選択を迫られるが、何とYさんは全身シャワーを浴びながら水流の岸壁を登りはじめた。
下から見るとかなりやばそうなのだが、大丈夫だろうか。
その時、他3人はじっと見守っているしかなかった。
Gさんが、「無理はするなぁ〜」と叫ぶ。
すると、Yさんが「早くザイルくれぇ〜」と大声で叫びだす。
緊急事態発生・・・
急いでGさんがガレ場の細い沢から草付き場をよじ登り、そこを高巻いて大滝の上部へ取り付く。
すぐさま、ザイルをYさんに向け放るが、定まらない。
3度目の正直、何とかYさんに届き、自らビレイとなりながら確保する。
何とか、Yさんが上がってきて、皆「あっ〜良かった」と安堵の溜め息をついたのは言うまでもなかった。
残った私とKさんは、Gさんと同じ経路で滝上に取り付く。
ここで、とりあえず休憩をする。
後に、Kさんが、名づけたこの滝の名は、「山ゼミの滝」と言うらしい((笑。
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やがて… |
枯れ沢の雰囲気
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このF7を最後に、あとはガレた沢筋となる。
この辺りから、Yさんが遅れだす。
GさんがYさんのザイルを私に持たせる。
Yさんは、少し渋るが少しでも登りの手助けになればと、快く私は引き受ける。
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