|
真っ暗・・・ |
暗闇の林道
|
札幌からHYML仲間のGさん、Qさん、Tさん、そして自分の4名でGさんの車で乗り合い、戸蔦別林道沿いにある戸蔦別ヒュッテに前夜泊をする。
それ以前に、Qさん札幌出発と同時にお酒を体内に次から次へと注ぎ込んでいく…大丈夫だろうか。
ヒュッテに着いてからの宴会でも、その勢いは止まらず、独特のQ節で人生を語っていた。
その後、徐に床に就いたのは意外に早く、19時30分だった。
起床は早く、やがて朝3時を迎えてすぐに支度を始めていたら、外で車中泊していたMさんがヒュッテに入ってきた。
彼は、ガケの沢から札内岳に行くと言う。
我々はすぐに車で6号砂防ダム前ゲートに向かい、先週遡行した8の沢と同じルートで、暗闇の林道な中、Gさんを先頭にラテルネを点けながら6の沢出合いへと歩き出す。
|
|
林道から崖下へ・・・… |
戸蔦別川本流 |
林道から、戸蔦別川本流へ行くには、やや崖状の潅木の藪を30mほど下らなければならない。
潅木や笹に掴まりながら、何とか崖を降り、そのまま反対側の本流の左岸へ渡渉する。
戸蔦別川はやや増水気味だが、問題は無い。
この時季の川の水は、寒々として冷たい。
もう秋も終盤…10月にもなれば、沢遡行も辛くなってくるのだろう。
とりあえず、左岸の川原でおでんの朝食タイムをとる…流石におでんは、身体が温まる…う〜ん、最高の朝食だ。
|
|
いよいよ… |
6の沢出合い地点 |
簡単に朝食を終え、すぐに6の沢出合いから再び入渓する。
もう辺りは早朝の陽光が指し、明るくなってきた。
先頭は、体力有り余る60代のTさんだ。
|
|
ムムッ! |
Qさんの様子を見るTさん
|
入渓してしばらく、モノトーン気味の極平凡なゴーロ帯を歩く。
Co1040mまでは、遡行意欲がなくなりそうなくらいに地味な沢だ。
なにやら、Qさんの歩き方がどうもおかしい…フラフラとよろけながら、やっと歩いているのだ。
本人曰く、「めまいがして、具合が悪い…」としきりに呟く。
みんな心配そうに見守るのだが、とりあえずQさんの荷物を他の3名で分散して遡行する事にしてさら先へ歩く。
|
|
朝焼け・・・ |
6の沢から見上げる伏美岳のモルゲンロート |
やはり、Qさんの体調は、一向に良くならない。
とりあえず、しばらく様子を見ることにした。
|
|
反対側には… |
先週、8の沢を遡行して登った神威岳のモルゲンロート |
Co1040m手前で、ふと後ろを振り向くと、先週8の沢から遡行して登った「神威岳」が、朝陽に照らされていた。「う〜ん、感慨深いなぁ〜」。
|
|
|
函??? |
柱状節理の函状の壁 |
いよいよここで、Qさんの遡行可否を判断しなければならない。
Qさんの体調を考えると、この先の遡行は困難とみた。
協議の末、Gさんと自分は、そのまま遡行を続け、Tさんは、Qさんを介助しながらヒュッテへと戻る事になった。
Tさんには、申し訳ないのだが…
|
|
|
いきなり… |
Co1040m左股の10mの滝の |
Co1040m付近で最初の滝「10mの滝」は、左側を直登。
|
|
|
荒れて… |
流木多し小滝 |
次々と現れる子滝の連続に「なまらいいんでないかい」・・・と嬉しい悲鳴だった((笑
|
|
|
またも… |
階段の滝出現 |
次は、滑滝っぽい「10mの滝」が続く。
|
|
|
連続だぁ〜 |
Co1305mの滝 |
次に、Co1305mの「5mの扇状の滝」が現れた。
足場が悪く、ホールドスタンスがイマイチでよく滑る。
Gさんが登りに苦戦、なんでもないように見えて、意外とヤバかった。
そしてGさんの足を押さえたりしながら確実に安全策に講じる。
そのGさんを先に登らせたのはいいが、後に残された自分はやはり苦戦する。
そこでGさんからスリングでお助け紐のお世話になる。
お互いに助け合いながらの遡行だ。
ここで、Gさんのスリングに付けていたカラビナを落として紛失する。
何度も辺りを捜すが、見つからずに断念する…あ〜勿体無い。
|
|
|
やがて… |
Co1325m分岐右股からの一枚岩盤の滑状の滝 |
次に、Co1325m分岐右股からの一枚岩盤の滑状の滝が50m近く続いている圧巻の滝だ。
|
|
|
一筋の・・・ |
一本の細い糸のような流れ滝
|
Co1400mから先は、一筋の白糸のような細長い流れが何処までも続いていた。
写真は攀じ登るGさん。
|
|
|
最大の難所… |
快晴の伏美岳山頂
|
Co1560m付近で源頭部となり、やがて藪こぎが始まる
だが、意外にも藪は濃くなく、潅木などに掴みながら15分あまりで稜線と登山道に躍り出る。
ここからは、夏道を忠実に辿れば、否が応でも伏美岳山頂に立つことができる。
山頂付近には、数人の縦走組パーティーが居た。
いつもの事ながら、この伏美岳から望む山座同定は見事なまでの絶景だ。
この山は、かれこれ4度目の登頂となった。
そして、いつもの山頂ラーメンを準備していたら、Gさん曰く「あっ!麺がないっ?そうだ、Qさんのザックの中にあるのをすっかり忘れていた
。」…そのQさんは、ここには居ない。「う〜ん、なんだかなぁ〜」((笑
仕方が無いので有り合わせのワカメとチーズでスープにして頂く。
正直、意外や意外、絶品の味付け。
自分曰く「まぁ〜なかなかいけるんじゃない」と呟いたが、Gさんには聞こえなかったようだ。
|
|
|
やがて… |
夏道登山道を快調に下山するGさん
|
その後、体調不良で戻っていったQさんと付き添いのTさんが先回りして待っている伏美小屋へと向うため、すぐに夏道を一目散で下山する。
早い早い、何と僅か1時間15分で下りきり、登山口に着く。
TさんとQさんが先回りして待っている伏美小屋までは少し遠い。
さぁ〜どうしよう…案の定、Gさんお得意のヒッチハイク?
登山口にいた単独で来ていて下山したばかりの苫小牧のUさんにお願いして同乗させてもらう。
その後、Tさん、Qさんと合流する。
丁度時間は14時くらい。
いつもなら温泉で汗を流してから帰宅するのだが、シルバーウィークの後半ということで、渋滞が予想されるので、一路札幌へと帰路に着く。
意外や意外、渋滞にもはまらずに帰路に着く事ができたのは幸いだった。
無事17時頃に帰札となった。
|
|